公開鍵暗号に用いられるRSAや楕円曲線暗号などでは,
多倍精度計算が用いられるとはいえ,比較的小さな整数計算を扱うため,
漸近計算量通りにアルゴリズムの速度が出るとは限らない.
逆にいうと,漸近計算量がたとえ悪くても,性能のよい
数論アルゴリズムの登場の余地が多いにあるといえる.
そこで,公開鍵暗号に用いられる主要な方法において,
この比較的小さい整数の倍精度計算について
- アルゴリズムが要請している点
- アルゴリズムが倍精度計算を回避している工夫
- アルゴリズムの実行を遅くしている問題
を中心に解説する.
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