BASILLA, Julius Magalone(上智大学理工学部数学科)
2次体のイデアル類群の2-partの新しい計算法
アブストラクト:
m=5*29*109*149*241*281*509*701*821*941 のとき
Q(sqrt(m))の2-partは
C_2^+=(2,2,2,2,2,2,4,4,16)型
C_2 =(2,2,2,2,2,2,2,4,16)型
となった。3元2次不定方程式を何回も解くことによって
イデアル類の平方根が計算できるからである。
和田秀男(上智大学理工学部数学科)
Gauss の3元2次形式のイデアル論的な解釈
アブストラクト:
2次形式の平方根を求めるガウスの方法は
計算が多く、見通しが悪いが、イデアルを用いると
とても単純になる。イデアル類の平方根が
ガウスの驚異的な方法によって求まることが、
良く分かる。
岡崎裕之(京都工芸繊維大学コンピュータシステム研究室)
ペアリングを用いた匿名著作権署名方式に関する2,3の考察
アブストラクト:
近年,ペアリングを用いた種々の暗号方式が盛んに研究されている.
筆者らはペアリングを用いたいくつかのグループ署名方式を提案し
ており,昨年東京都立大学にて行われてSC2003等で報告を行
った.今回は利用者の匿名性と著作権の保護を共に実現できるよう
な新たなディジタル署名方式の1クラスを提案し,筆者らが以前に
提案した”署名者の関連付けが可能なグループ署名方式”の原理を
応用してその実現方法に関する考察を行う.
駒井 洋章 (東京都立大学)
「NZMATHにおける楕円曲線のモジュールの実装経過」
アブストラクト:
楕円曲線に関するソフトウェアとして
SIMATH,Pari,LiDIA,KANTなどが挙げられるが,
新しい数論システムNZMATH
http://tnt.math.se.tmu.ac.jp/nzmath/
に楕円曲線のモジュールを追加し,有限体上の楕円曲線の点の
個数を計算できるようにした.その経過について報告する.
諏訪紀幸 (中央大学理工学部), 谷戸光昭 (中央大学21世紀COEプログラム研究員)
超楕円曲線 $y^2=x^{2g+1}+a$, $y^2=x(x^{2g}+a)$ の Newton polygon に関す
る幾つかの注意
アブストラクト:
「数論アルゴリズムとその応用」第10回研究集会と第12回研究集会
で川添氏や高橋氏の研究チームから、超楕円曲線 $y^2=x^{2g+1}+a$,
$y^2=x(x^{2g}+a)$ の Jacobi 多様体の位数計算について報告があった。
本講演ではこれに関連して $y^2=x^{2g+1}+a$, $y^2=x(x^{2g}+a)$ の
Newton polygon の簡単な決定法について報告する。$y^2=x^{2g+1}+a$,
$y^2=x(x^{2g}+a)$ の Jacobi 多様体の位数計算は Gauss の
Disquisitiones Arithmeticae まで遡る問題であり、周辺の話題まで取り
入れられればと考えている。
藤崎 英一郎 (NTT)
公開鍵暗号の設計とその安全性のクラスについて
アブストラクト:
安全な公開鍵暗号を構成するための一つの重要な要素は、落し戸つき一方向性関数
を見つけることである。歴史的に見て、落し戸つき一方向性関数は、
そのほとんどが数論的問題にもとづいている。
本発表では、公開鍵暗号の様々な安全性の定義と、その強弱、等価性を分類する。
さらに十分強い安全性を持つ公開鍵暗号を、落し戸つき一方向性関数から
構成する理論的な手法を幾つか紹介し現状の到達点と課題を解説する。
プログラムのページに戻る にもどる.