講演要旨
13:30-13:50
原山 友弘 (情報通信研究機構)
題目:Application of character sums to mathematical cryptography -- Example of multivariate quadratic cryptography.
要旨:We show a few applications of character sum in number theory and finite fields
in order to covert an mathematical arguments into one active attack on cryptosystems.
We show some subtle interplay between solving system of quadratic equations (NP-complete)
and counting number of solutions of such systems (#P-complete) in multivariate cryptography.
13:50-14:20
長尾 考一 (関東学院大学 工学部)
題目:拡大体上定義された超楕円曲線のヤコビアン群のindex calculusについて
要旨:拡大体上定義された代数曲線$C/F_{q^n}$のヤコビアン群のindex calculusについて、
potentially smooth 元を B_0:=\{ P- \infty \, \in \text{Div}_0(C) \, | P=(x,y) \in C(F_{q^n}) ,
\, x \in F_q \}\](ここで$\infty$は曲線上のある点)にとった index calculusについて考察する。
ここでは、曲線が取り扱いの簡単な種数$g$の超楕円曲線の場合に、与えられたreduced divisorが$ng$個の
potentially smooth 元の和でかかれているか否かの判定問題と、その場合得られるpotentially smooth
元たちを求める問題を、体Fq上の2次、(n^2-n)g変数、(n^2-n)g個方程式の方程式系を解くことに帰着させる。
これは、Gaudryによって得られた類似の結果と比べて、種数が2以上の超楕円曲線の場合も必要な方程式系を
具体的かつ統一的に構成できる点において利点がある。また、(g,n)=(1,3),(2,2),(3,2)の場合において
計算機上で与えられたreduced divisorを$ng$個のpotentially smooth 元に分解する数値実験結果
についても述べる。
14:40-15:00
山田 智宏 (京都大学 数学教室)
題目:Topics on odd perfect numbers with a special structure
要旨:I would like to discuss on some new results and problems on odd perfect numbers
not divisible by 5th power of prime. My main result is the smallest prime factor of
such number must be >2500000 and <( some constant). some related problems are posed.
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15:00-15:30
谷口 哲也 (東京理科大学大学院 理工学研究科)
題目:円分体の相対類数の高速計算アルゴリズムについて
要旨:$p$円分体の相対類数$h_p^-$の高速計算に関して報告する。現在$p<10000$に対する
$ h_p^-$は求められており、計算量の最良の評価は erhの仮定の下で$ o( p^ 2 \ log^ 2( p) \ log \ log ( p))$
であり、講演者が知る限りこれが最良のものである。今回、講演者は新しくアルゴリズムを開発し、 erhを用いずに計算量を評価してそれを用いて$ p< 30000$の範囲の$ h_p^-$を全て求めた。また特殊な
$ p$に関しては計算量が$ o( p^ 2)$を真に下回ることが可能であること、その応用として 5000000以上の
ある$ p$に対する$ h_p^-$が求まったことを報告する。
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15:50-16:50
知念 宏司 (近畿大学 理工学部)
題目:線型符号のゼータ関数とそのリーマン予想
要旨:線型符号のゼータ関数は1999年に Iwan Duursma によって定義された。
代数曲線の合同ゼータ関数とよく似た性質を持っているが、リーマン予想の成立、不成立など、
著しく違う点もある。特に、リーマン予想が成り立つための必要十分条件はまだ知られていない。
本講演では、Duursma の理論の総合報告を中心とし、可能ならば最近の結果も紹介する。
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