日本応用数理学会 「数論アルゴリズムとその応用」研究部会 (JANT) 第15回研究集会プログラム
日時: 7月8日(土) 13:00-17:00
場所: 首都大学東京 国際交流会館(150会議室)
会場の地図
交通:京王相模原線 南大沢駅下車
交通案内
プログラム
13:00−13:30 後藤 丈志(東京理科大学)
完全数の周辺の対象について
「完全数」とその類似の対象の「単完全数」および それらの一般化である「調和数」と「単調和数」について 知られている事実および未解決問題を整理して, 特に, 最大素因子に対するアプローチをお話します.
13:30 --14:00 久木宮 到(中央大学)
有限体の上の代数曲線 $y^2=x^7+a$, $y^4=x^7+a$ の有理点の勘定
Davenport と Hasse は1930年代に、有限体の上に定義された代数曲線 $ax^m+by^n=c$ の合同 zeta 函数を Jacobi 和を用いて表わす美しい公式を見出し た。本講演では、この結果に基づいた、代数曲線 $y^2=x^7+a$、$y^4=x^7+a$ の有 理点の個数を与える充分計算可能な公式の導出について説明する。
14:20--14:40 篠原 直行(九州大学)
Frobenius pseudoprimes and Cyclotomic polynomials (ICF5)
応用数理学会研究部会連合発表会(2006.3.5)までの結果は、 奇合成数 $n$ と Frobenius test における parameter $(a,b)$ が $(\Delta/n)=1$ 、または $(\Delta/n)=-1$ かつ $b \equiv \pm1 \pmod{n}$ を 満たす場合についてであった。 今回の講演では Frobenius pseudoprime の残りのケース(ICF5)、 すなわち $(\Delta/n)=-1$ かつ $b \not{\equiv} \pm1 \pmod{n}$ の 場合について述べる。
14:40--15:10 西田 晃(中央大学COE)
GF(2)上疎行列線形解法の現状と評価
本研究では,一般数体篩法において効率的な処理が課題となっているGF(2)上疎 行列線形解法の現状について調べるため,複数の並列計算環境上でその性能を評 価する.評価には Cray XT3,InfiniBand PC クラスタ,GbE PC クラスタを用 い,ネットワーク性能を中心に計算環境の block Lanczos 法に及ぼす影響につ いて報告する.
15:30--16:00 山本 剛(NTT)
素因数分解の困難性と暗号プロトコルの効率
通信網で接続された二者が、大きなデータを保持している状況を考える。 この二者が同一のデータを保持していることを、データを保持しない者 が納得するためには、どれほどの通信量が必要だろう?ある種の計算量 的な仮定をおくと、暗号プロトコルとして安全で、通信量がデータの大 きさに依存しないものを構成することができる。計算量的仮定がプロト コルの安全性のみならず効率とも密接にかかわっている状況を説明した い。
16:00--17:00 濱田 龍義(福岡大学)
(招待講演)最新 KNOPPIX/Math 入門
KNOPPIX/Math は数学に特化した計算機環境です. CDをPCに入れて再起動するだけで, すぐに数学ソフトウェア を使うことができます. 収録している数学ソフトウェアは多岐に 渡っています. 執筆環境として TeX や OpenOffice.org. 汎用数式処理システムとして Maxima, Risa/Asir を利用できます. また, 専門的な研究ツールとして有名な GAP, Macaulay, NZMATH, Pari/GP, Singular 等も収録しています. 現在, 開発は数学者有志によって構成された KNOPPIX/Math Project によって行なわれており, その用途は, 研究, 教育といった枠組を越えて 活動を広げつつあります. 本講演では, 最新の KNOPPIX/Math について, 実演を交えて解説致します.
問い合わせ先 内山 成憲
uchiyama-shigenori@center.tmu.ac.jp
〒192-0397 東京都八王子市南大沢 1-1 首都大学東京 数理情報科学専攻
最終更新日: 2006.6.13
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